生きる少年漫画くん

検索バー上のぼんた(id:mamoryuuuuuu)ってとこにブログ概要とかあるので暇な時確認しといて~!

読書記録3

 


年内最後の読書感想文😤📚

▼前


ここに書いてあることはほぼフィクションなので今回もなんとなく雑に読んでほしい。

 


とねりこ通り三丁目 ねこのこふじさん / 作・山本和子 絵・石川えりこ(読書時間 40分)

フォロワーがおすすめしてくれたやつ!
1年かけて世界を旅することになったおばあちゃんに家の留守番を任された孫のこふじさん(仕事をやめて引きこもり中)が、留守番する間の家賃として「毎月1回その月らしい行事をやって手紙を送ること」を要求されたので、いろいろやってたら町に住むいろんな動物達とどんどん仲良くなっていく話。
4月~翌年4月の各月1話ずつでこふじさんを取り巻く1年間を見ていくからテンポよく進むし、各話の最後におばあちゃん宛ての手紙も読ませてもらえてうれしかった🤗

物語が始まった時点でのこふじさんは職場でいやなことがあったせいで塞ぎこんでた(意外とシビアでびっくりした)んだけど、「家賃」のためになにかしようとするうちに増えていく誰かとの関わりのおかげで少しずつ立ち直っていく様子にじーんとしたし、人間と同じような環境で生活する動物達の暮らしぶりもかわいくてほっこりする。

全体的に自分のことでいっぱいいっぱいになってる時に見落としがちな周りの人達のあたたかさを感じられるようなぽかぽかしたやさしい話だと思うし、児童文学なので字が大きくて、むずかしそうな漢字はルビ振ってあって、挿し絵も多くてかなり読みやすかった。ターゲット層であろうキッズ達はもちろん、荒んだ大人のみんな達にもおすすめな1冊です。普通にちょっと泣いちゃった。浄化されよう💪😢

ちなみにぼんたくんはこふじさんのマブになる子猫のまきおがめちゃ好きだったな。3月特によかった。子供なのに「自分がこふじさんの面倒見てあげるんだ😤」って思ってる感じ、キュートすぎ。ショタおねとしての可能性を感じる(虚言)


雪の女王 アンデルセン童話集 / アンデルセン 訳・山室静(読書時間 2時間弱)

去年雪の女王モチーフのゲームをやったんだけど、その時からずっとなんかそれっぽい本読みたいな~と思ってたので借りてみた。
表題作は雪の女王だけど、タイトルに「童話集」ってある通り他にも9個の話が載ってる。挿し絵なしで文章のみの本なので子供向きではない🙅

まず目当てだった雪の女王はおもしろかった!
原作のことちゃんと知らなくてゲームプレイ中もいろいろ調べてたので話の大筋は理解してたけど、実際読んでみるとまた違った趣がある。
ゲルダの訴求力えげつねえ~!と思ったし、山賊の娘とゲルダの関係よすぎてバクモエしちゃったな。自分、この百合で勝ちたいです……!

今回収録されてた中だとみにくいアヒルの子(ボロカス言われてて可哀想~😭)、赤い靴(足切らんでも~😭)、マッチ売りの少女(死なんで~😭)あたりは知ってる話だったけど改めて読むと普通にエグいし、他の初見の話も後味悪かったりどうしようもない話が多くて暗!と思った。特に影ぼうしとかいう話、こわすぎて泣く。アンデルセンくん同じクラスにいても友だちになれないかも。

読み終わったあとなんかどんよりした気持ちになって無駄にリビングとかうろうろしちゃったけど、おそらく昔子供向けの本とかで読んだであろう話を改めて文章だけで読み直すの結構新鮮でおもしろかった。今度グリム童話とかも読んでみようかな~🤔


草の花 / 福永武彦(読書時間 3時間)

記録2を読んでくれた斉藤壮馬のオタクマブが「そまさいこれもおすすめしてたやで!」ってこの本のことを教えてくれたから早速読んだ。そのマブも好きらしいし😤(信頼と実績)
自ら志願して受けた危険な手術の最中に亡くなった汐見とサナトリウムで同室だった「私」が、汐見の遺した2冊のノートを読んで謎が多かった汐見の過去を知っていく話。

4章あって最初と最後が「私」視点、間の2章は2冊のノートそれぞれに記してあった汐見が過去愛を向けた後輩の藤木、藤木の妹の千枝子についてなんだけど、ハイパー乱暴に言うと「僕はめちゃ好きだったのに、2人ともこの愛を受け入れてくれなかったのなんでな~ん!?悲し😭」みたいなことがかなり叙情的に書かれてる感じ。

結構小難しい話だったからちゃんと咀嚼できてるかというと正直あんま自信ないけど(多分汐見とぼんたくんの偏差値60くらい違うと思う)、なんとなく汐見は愛を美化しすぎというか、高尚?高潔?なものだと思いすぎてるような気がした。主観だと汐見の愛やや独善的だし重~!って感じたけど、その反面これはぼんたくんが昭和の時代や戦争のリアルを知らない平成人だからこその感覚なのかもな~って気持ちもある。

そもそも愛についてってだけでも奥深い感じがするし、戦争とか信仰についての描写もあるので上記通り読んでてむずかしく思うところも多かったものの、繊細な愛とままならない現実の間で苦しむ汐見とそれを取り巻く人達のやりとりが刹那的で引き込まれた。読後も不思議な凪ぎを感じる。
あと時代背景のこともあってか読んでる間ちょいちょい仮面の告白がフラッシュバックした。あっちはいろいろともっとパンチ効いてたけど、内容の親和性は結構高い気がする。
てか話変わるけど立花いいやつじゃなかった?特に見送りにきてくれたとこ、好きだ……!ってなった。春日さんもいい。なんか出てくる人みんなわりといいやつだったよね。助かる。


暗闇の中で子供 / 舞城王太郎(読書時間 4時間弱)

前回読んだ煙か土か食い物と結構気が合ったから「四兄弟のビジュ見てぇ~!映像化とかしてないんか?(絶対無理そう)」のノリでなんとなくwiki見てたら、その後の時間軸で三郎視点の話があることを知ったのですぐ借りた。

内容的には前作の猟奇的事件を模倣したような物騒事が起き始めたり、三郎が謎の美少女と出会ったりなんかいろいろある話。続編だしこれだけだとわからないところが多いと思うので、興味あるなら煙か~から読むのがいい。
前作2ページ目あたりで四郎が女の股に指つっこんでたのカジュアル爆速下品すぎてうけてたけど、今回は1行目から三郎キショすぎて笑っちゃった。威風堂々の開幕下品。

で、読んだ感想を一言で言うと、なんもわからん。
序盤からンンン🙄?って感じの現実離れした奇怪な描写はちらほらあったので違和感を覚えつつも文章のグルーヴに乗ってブワーッと読めてたのが、終盤今まで勢いで読んできたものをどう飲み込んだらいいのかが急にわからなくなる瞬間がやってきて普通に困惑した。
三郎が物書きをしてることとか作中の普通じゃありえないような描写の数々を考えると今回の話はほぼ創作の可能性が高い気がするけど、だとするとどこがどうなっててなに!?無限に混乱してる。

まあなんやかんやあったけど、三郎視点な分兄弟のことをまた違った感覚で見れたのが興味深かったし、読後のこれは……なに!?っていう脳内の強烈なぐちゃぐちゃ感も含めておもしろい体験ができたな~と思う。
個人的には三郎と四郎のやりとりも軽快でよかった。普段はすーぐ三郎に「死ね」とか言うのに三郎が他の人に「死ね死ね」言われてる時は悪口を控える四郎のくだり(虚構の可能性あるけど)、バクモエすぎじゃん🤗♪
という感じでぼんたくんは今回も奈津川家の独特な空気と関係性に引き込まれたけど、だいぶ怪文感強いからあんまり人にすすめようとは思わない(素直)
あとここまできたら一郎と二郎の話も読みたすぎる。

 

 


夜と霧 新版 / ヴィクトール・E・フランクル 訳・池田香代子(読書時間 2時間弱)

というわけで堂本大我の部屋の本棚にあったので読みました。すーーぐ好きな男(平面)の影響を受けるオタク。
内容はナチス強制収容所に入れられた心理学者の体験記。
実際に収容所で過酷な日々を過ごした人が書いたものだから陰鬱で凄惨な内容を覚悟して読み始めたんだけど、心理学者なだけあって自分の見てきたものを冷静に分析して伝えるようなフラットな文章で進んでいくので、想定してたよりもするする読み進められた。

もちろん理不尽だったり痛ましい描写もあるんだけど、過酷な環境で人間はどう生きるのかみたいな部分に焦点が当たってるから表現的にきつすぎない感じ。
特殊な状況下で心身ともに感覚がおかしくなってしまうこともある一方で、労働後死ぬほど疲れてたとしてもわざわざみんなで点呼場まで出て見たきれいな景色に感動するような気持ちも忘れずに持てる(そんな人ばっかりではないけど)人間のたくましさにじーんとした。苦しい時でも自分らしさを手離さないために大切なのはこういう感覚なんじゃないかと思う。

明るい話じゃないのは間違いないんだけど、この本に書かれてることは結構普遍的で誰にでも刺さるものな気がしたから読んでて心をすり減らしすぎるようなこともなく、意外と穏やかな気持ちでいられて不思議な読み味だった。
まあこのあたりは人によって受け止め方が変わるかなと思うんだけど、個人的にはわりと前向きというか、心強さを覚えた感じ。「もはやなにも残されていなくても」「壕のなかの瞑想」「なにかが待つ」「医師、魂を教導する」あたりの文章が特にすっっごく好き。
長くないけど濃密な内容だし、思ってたより読みやすかったからとてもおすすめ。読めてよかった。ありがとう堂本大我。

ちなみに今回これを読むきっかけになったぼんたくんが大ハマりしてる最高アプリ、金色のコルダスターライトオーケストラに登場する堂本大我(説明)には「元々海外で暮らしてて両親が紛争に巻き込まれて亡くなったのでお金を稼ぐため、生きるために音楽をやってる」っていう現代ネオロマンスの男にしては相当ハードな背景があるので、それも踏まえて読むとより趣深く感じた。この本を読んだ時、堂本大我はどんな気持ちだったんだろうって考える。


ソラリス / スタニスワフ・レム 訳・沼野充義(読書時間 3時間)

これも堂本大我の部屋にあったから読んだ。
惑星ソラリスを調査するために宇宙ステーションに行った心理学者のケルヴィンがそこで起きてる不可解な出来事とかソラリスの謎について調べていく話。
生きてたら誰でも1回くらいはどうなるんだろ~って想像したことがありそうな「未知の存在に出会った時の人間の様子」が見れて興味深かった。

ただ、作中ケルヴィンの考察とか思想をそのまま見せられるような説明っぽい文章が多すぎたので、個人的にはなっっが!ムッッッッズ!になった。しかも出てくる人間みんな頭いいから会話も高度すぎる。わかんね~!もしぼんたがこいつらとファミレス行ったら多分話わかんなすぎて「へ~(上の空)」って言いながらずっと紙ナプキンで折り紙したり、ストローが入ってた袋いじいじしてると思う。
あと「~だった」「~いた」みたいな文章が多いのも気になって目がすべっちゃってたので、内容うんぬん以前にシンプルに文体(というか翻訳)との相性もあんまりよくなかったかもしれない。

スケールのでかさとテーマの深さに偏差値が追いついてなくて申し訳ないけど、ケルヴィンが少しずつステーションの中に漂う異様な空気の本質に迫っていく過程はわくわくしたし、ハリーが出てきたあたりからはやや読みやすくなったので助かった。
でも全体的にはわからんから堂本大我の読書感想文を教えてくれ。頼む。


旅をする木 / 星野道夫(読書時間 2時間)

オキニの商業BLを読み直してたらあとがきでこの本にある「人の心は、深くて、そして不思議なほど浅いのだと思います。きっと、その浅さで、人は生きてゆけるのでしょう」って一節をテーマに書いた話って言われてたので、気になって読んでみた。
内容はアラスカの自然に魅せられてそこで暮らした写真家の著者 星野さんのエッセイ。

アラスカを始めとするありのままの自然の様子とその背景にある歴史に壮大さを感じた反面、誰と会ってどんなものを見てどう思ったのかっていう星野さんの想いが素朴かつ穏やかで、なんだか読んでてほっとできる本だった。全部いいけど「歳月」「もうひとつの時間」「生まれもった川」「ある家族の旅」あたり特によかったし、好きな文とか言葉がたくさんあった。
「人と出会い、その人間を好きになればなるほど、風景は広がりと深さをもってきます。やはり世界は無限の広がりを内包していると思いたいものです」

読み終わったあと澄んだ気持ちになれる素敵な本だった。本文はもちろん、早くに亡くなった星野さんと交流のあった人が書いた文末の解説もすっっごくいい。ちょっと泣いた。
星野さんがいなかったらぼんたの好きな漫画もこの世になかったかもと思うと感慨深いし(星野さんありがとう🥺)、自分にとっても結構大事な1冊になった気がするのでそのうち買おうと思う。

 


美しい鉱物 / 監修・松原聰(読書時間 1時間)

パリカの限定版小冊子で教会組の名前が鉱石からとられてるって知ったんだけど、ちょっと調べたら興味がわいたのでついでに図鑑的なやつも見てみようと思って借りた。
冒頭数ページは鉱物がどういうものなのかとか分類の仕方とか基本情報の説明があって、そのあとは各鉱物を1,2ページずつ使って写真と一緒に解説してもらえる感じ。

冒頭まあまあムズかったけど、各鉱物の解説は豆知識みたいなキャッチーな情報が多くて興味深く読めた。「愚者の金(フールズ・ゴールド)」スタンドの名前すぎてうけたし、写真見てなにこれチキンのトマト煮!?てなった石の名前が「鶏冠石」だったの笑う。ほんとに鳥じゃん。
でも一番うけたの中沸石ね。あまりにも綿毛で写真見た瞬間これ石なの!?ってめちゃくちゃうけたからおすすめ。みんなも見たことなかったら検索してみて、まじで綿毛すぎてうけるよ。

軽い気持ちで読み始めたけど、昔から宝石とかのキラキラした石見るのすごい好きだから結構楽しかった☺
ちょいちょい挟まるコラムもおもしろい。「風景に見える石(石が採れた場所の写真かと思ったら石の写真でびびった)」と「隕石と宇宙の鉱物(地球3個分のダイヤモンドとかいうオタクの誇張も真っ青なパワーワードうけた)」あたり特によかった。
ちなみに目当てだった教会組の名前の由来になった石はスピネル以外は巻末の簡易的な早見図鑑にしか載ってなかったけど、多分全員分あった。え、てか今さらだけど憂漣くんって黝簾石(灰簾石)由来で合ってるよね🤔?


ブコメ今昔 / 有川浩(読書時間 1時間半)

記録2に引き続きこちらも有川先生おすすめマブの推薦図書。
自衛隊員それぞれの恋愛&結婚にまつわる6編が収録されてるんだけど、どの話もこれまでに読んだ有川作品でも体感したようなキャッチーなラブコメと「国を守る立場の人達」っていう自衛隊のシビアな一面の描写のバランスがよくてすごくおもしろかった。

1つ目の話、読みながらもしかしてさ~!?と思ってたことが最後に種明かしされたからやっぱりーーー🤭‼‼ってめちゃくちゃ笑顔になっちゃったし、もっとそこ知りたいよ~!と思ってたらちゃんとその後掘り下げがあったの助かりすぎ。有川先生はオタクが見たいと思ったものを適切なタイミングで提示してきてくれる……信頼………🥺

全体的に軽すぎず重すぎずな文章で読みやすいし、6つある話全部気持ちよく終わるから読後感も清々しくていいなと思う。さくっと爽やかになりたい時におすすめ。みんなも政屋と一緒に汐里のやばさで溶けよう🫠(でもぼんたは吉敷が好き)


道徳の系譜 / ニーチェ 訳・木場深定(読書時間 4時間半)


というわけで堂本大我が読んでたので読みました(再放送)

昔の本だから字ちっちゃくて各ページみっちり文字書かれてたとはいえ、ページ数200ちょいしかないのに内容ムズすぎて読むの死ぬほど時間かかったのうける。今まで読んだ本の中で一番読むの苦戦したかも。本読むの苦手な人が本を読もうとする時っていつもこういう気持ちなのかなと思った。

ムッッズかったから全然理解できてないし、着眼点もおかしいと思うのでこの先ぼんたくんの言うことはなにも信用せず見てほしいんだけど、宗教の影響を受けまくった既存の道徳観に対して「それのな~にが道徳じゃクソボケェ😡👊💥」になってるニーチェって感じの内容ですか?(?)
論調というか文体というか、それもなかなか馴染まなくて大変だったんだけど、個人的に刑罰の話とか弱者と強者の話あたりは結構興味深く見れた。

ぼんたの読み方が間違ってなければ多分強者(幸せな人、恵まれた人)へのエグい反感を持って毒を振り撒きよくない空気をつくり出す弱者(不運だったり虐げられてる人)のことは「病人」って表現されてたんだけど、そのあたりの文でシニカルおじさんニーチェが病人に対してめちゃくちゃバチギレてエキサイトしてたのおもしろすぎて普通に笑っちゃった。テメーの不幸に幸福な人間を巻き込もうとしてんじゃねえぞカス!(大語弊)みたいな。これもうほぼフリースタイルバトルだろ(?)

「苦しんでいる者(上記の病人にあたるような人達のこと)はいずれも皆、痛々しい感情に対して口実を構えることに恐ろしく熱心であり、独創的である。彼らは彼らの僻みすらも楽しみ、劣悪さや外見上の侵害についての彼らの穿鑿立てをさえも楽しむ。彼らは彼らの過去および現在の臓腑を掘り返して幽玄神秘な歴史物語を求める。そしてそこで彼らは勝手に苦しい猜疑に耽り、また悪意の特有な毒液に酔う」
って文、すごいよかったな。めちゃわかる。ツイッターにもこういう人いっぱいいませんか?(暴言)

圧倒的に学と思慮が足りてないので堂本大我が感じた「痛快」の域には残念ながら到達できてないと思うけど、その中でも自分なりに笑えるというかおもしろいと思えるところが少しでもあったのはよかった。でも普通に楽しみ方?とらえ方?というかいろいろ間違ってると思うので、ほんとに参考にはしないでほしい。ここに書いたことは全部うそ。
ムズいからまったく人にはおすすめしようと思わないし、自分もしばらくこういう感じの本読みたくない。疲れた。わ゙ーーん゙!これ読んだあとは元気な極道がいっぱい出てくる漫画読んでしおしおになった脳みそを回復させた。

とりあえずこれで堂本大我の発言に出てきた本は多分全部読めたけど、前回はどっちも心理学者主体で今回は思想家の本だったので見た目のいかつさに反して相当ロジカルな人間だなと思った。嗜好から人間像への理解を深めていくの結構楽しかったので、他のキャラの好きな本も教えてほしい。朔夜くんはホームボイスで図書室の返却期限の話してくるけどなに読んでんの?ねえ!?オタクに教えて!?!?

 


王と后 / 深山くのえ(読書時間 1時間ちょい)

こちらはキュピパラ運命男プレゼンオタク殿がその後のおたよりでおすすめしてくれた本。


この数行だけでもう好きになっちゃった(爆チョロ)からすぐ予約したんだけど、市内に1冊しかなかったので数ヶ月順番待ちして最近やっと読めた。楽しみにしてたからうれし~🤗

内容的には神の血を引く八つの名家を中心に統治されてる国の王 鳴矢と、慣習に従って后兼巫女の役割を果たすために鳴矢と名ばかりの夫婦になった淡雪が紆余曲折を経て少しずつ心を通わせ始める話。
上記の八家は特殊な力とか術を使える(鳴矢と淡雪もこれに当てはまる)ような世界なので感触はファンタジーっぽい。代々王の后を務めることになってる淡雪の一族回りの事情が複雑だから夫婦と言っても直接会える機会はほぼないんだけど、2人の持つ力が心を通わせるうえで役立ってたのがいいなと思った。

そしてなにより鳴矢ね。聞いてた人物像と表紙イラストの凛々しい印象が最初はあんまり一致してなかったんだけど、実際読んでみるとおたよりにもあった例のシーン、「后俺のことなんか言ってた?ねえねえ🥺?(ソワソワ)」みたいなノリだったから普通に笑っちゃった。なんか、思ってたのとだいぶ違う………!
その後も本当は必要以上に関わっちゃだめなのに「淡雪と2人で話したい😡」つっておしゃべりチャンスを手に入れたり、名前で呼び合うことを提案してきたり、部下に恋バナしようとして断られたりしてて鳴矢の一挙一動が初恋大浮かれ男子高校生(やや退学王一十木的趣も感じた)すぎてめちゃくちゃおもしろい。え~~好~~~🤭‼‼

という感じで赤いってだけですでに好感度100くらいあった鳴矢が思ってたよりも素直でアクティブなおもしろ男子高校生(幻覚)だったこととか、境遇のせいで常に物事を諦観してた淡雪が鳴矢の人柄に触れて少しずつ心を開いて年相応な一面が見えてくる様子とかがよくて楽しんで読めた。 
ぼんたくんの説明がへたすぎてむずかしく見えるとこあったかもだけどさくっと読めるとっつきやすい文体だったし、文脈も王道中の王道で乙女ゲームとか少女漫画が好きな人に向いてそうな王宮ロマンスって感じなのでインターネットマブのみんなも好きだと思う🙆

順番待ちしてる間に2巻が出てることに気付いたからそれも予約しといた!
他七家と淡雪の一族の間になにがあったのかとか鳴矢の過去とか、2人の関係の進展以外にも気になるところいっぱいあったから楽しみ~☺


今夜、すべてのバーで 新装版 / 中島らも(読書時間 2時間半)

煙か~を読むきっかけになった記事(記録2でURL載せてるから興味あったらそっちで見て)で紹介されてた斉藤壮馬の推薦図書。これもおもしろそうだったので読んでみた。
周りの人に早死に注意報を出されても酒をやめられず、肝臓が激ヤバになってしばらく入院することが決まったアル中 小島の話。著者の体験をもとに書かれた話らしい。

ぼんたくんはたま~にチューハイとかを飲む程度で特に酒が好きなわけじゃないし、近しい人間にやばい飲み方をするやつもいないので、「アル中」と呼ばれる人達がこの世に存在することは理解しつつも自分の中でどこかファンタジーの住人っぽく感じてたんだけど、これを読んだら依存・中毒になりうる要因は思ってたよりも身近に潜んでて、人は深い意味がなくてもちょっとしたことでそっちに転がっちゃうんだな~っていうのを思い知らされた。
この本だとアルコールが主軸になってるけど、薬・性・ギャンブルとか、あらゆるものへの依存と人間の関係性についても考えさせられるような内容だなと思う。オタク達もソシャゲのガチャで天井してガハガハ笑ってる場合ではない。まじで他人事ではない。

これだけだとなんかムズそうに見えるかもだけど、小島の語り口がユーモラスで文章のテンポもいいからさくさく読めたし、登場人物全員に「きっと中島先生の周りにほんとにこういう人いたんだろな~」と思えるリアルな俗っぽさを感じられたのがすごくおもしろかった。
自分がアル中になっていく中でアル中のことを調べてみたけど、それで「酒こわ!やめよ!」じゃなくて「自分よりやべー症状のやつも飲んでんな!まだいける!」になる小島もまじでどうしようもなくてうける。自分と似た状況にいる自分よりもやべーやつの存在に安心感を覚えて自分自身のやばさを無視するってムーブのめちゃくちゃな人間っぽさ、イイ~!

綺麗事とは正反対の生々しさ、しょーもなさが文章の端々から感じられるので、“人間”を見たい人にとてもおすすめの本だった。ぼんたくんはその筋のオタクなので大変楽しんで読めた。
ただ、全体的としては好きなんだけどオチだけあんま刺さんなかったかな~おしゃれすぎというか、結局そこに帰結するんだ……みたいな。きれいにまとまってはいるので普通に個人の好みの問題だけど。
おい小島。貴様、今後禁酒できなかったらどうなるかわかってんだろうな。こっちはおまえと赤河でカップリングを組むこともやぶさかではないんだぞ(脅迫)

ちなみに他の本も読んでみようかと思って読後中島先生のことちょっと調べたんだけど、酔っぱらって転倒して頭を打ったことが原因ですでに亡くなってるらしい。普通に不謹慎な物言いになるので不快にさせたらごめんだけど、こういう題材の本を書いた人間としてこんなに芸術点の高い死に様ある??本当に衝撃を受けた。すごいな。
自分でも気になるやつ見つけたし、斉藤壮馬ももう1冊すすめてる本あったから来年読んでみようと思う。

 

という感じでした。
本おすすめしてくれたマブ達ありがと~!他にもぼんたに向いてそうなのあったら教えてね🙋

年末年始の図書館休館とかもあって年内の読書は一旦ストップするつもり(でも順番待ちしてたやつが変なタイミングできちゃいそうな雰囲気あってややあせりしてる)だけど、来年も引き続きいろいろ読もうと思うので気が向いたらお付き合いよろしく~!ではまた👋

 

ぼんた(@b_booon51)