生きる少年漫画くん

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死神と少女 感想(Vita版/ネタバレなし)

  

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発表されてからずっと楽しみにしてた死神と少女のVita移植。
このゲームに向けての乙女ゲームリハビリで4連続鈴木をキメた後一旦戦ワルで解散したと思ったらまた鈴木が戻ってきた。おかえり鈴木。

数年ぶりにやったけど一部の強烈なところを除いて結構記憶薄れてたし、記憶の中にあったものよりもだいぶグロい(物理ではなくメンタル)話だったよ~~~~!!
プレイ中のぞわぞわする感じとかが相変わらずおもしろかった。トロコンして一段落ついたから感想書いとく。
あ、最初に言っておくと多分PSP版との違いは特にないベタ移植だと思う。

・ヒロイン=自分じゃなくてヒロイン=登場人物の1人と認識して話を読める
・文脈とか行間を読んだり、与えられた情報から深読みするのが好き(得意)
・好きなキャラ以外のルートもある程度興味を持ってできる
詳細はこのあとちょっとずつ説明するけどこの3点があてはまるオタク!死神と少女に向いてる人材だよ~~!!逆にあてはまらない人はプレイするの結構しんどいと思う。

今回の感想は主にまだやったことがない人に向けて書こうと思うので、実際プレイした時に「おいあのオタクバラしやがったな!」ってなるようなネタバレはなし
多分人を選ぶタイプの作品だしプレイを迷ってる人とかどんなんなんだろって感じの人達の後押しをできたらいいなと思ってるので安心して読んで~!いつも通り長い。

  

デフォ名プレイなので以下ヒロイン=紗夜ちゃんで話を進めるのと、ゴリゴリの主観と偏見なので書いてあることはなんとなくで読んでほしい。前述した通り核心に触れるようなネタバレなし。

 

■ストーリー
本を読むこと、特に作家・遠野十夜の書く物語が大好きな遠野紗夜ちゃん(主人公)が次の作品は「死神と少女」の物語だって教えてもらったあとに街のシンボルなはずなのに何故か時間が止まったままになってる時計塔の前で自分のことを「死神」だって言う記憶喪失の男の人(蒼)と出会って、一緒に「世界で一番美しい言葉」を探す約束をするところから始まる物語。

構成はまず序章があって共通ルートが一章~六章。
共通の大まかな流れとしては紗夜ちゃんと蒼が出会って一緒に過ごしていく中で身の回りで起きた出来事の結末を各章ごとに見届けていって~みたいな感じ。序盤は各章ごとにゲストキャラクターが出てきてちょっとミステリー的な要素もある。章ごとに主観でざっくり言うとこんなん。

一章 本当にあった怖い話
二章 虚無
三章 トイ・ストーリー
四章 助演男優賞鈴木達央
五章 はあ…
六章 具合が悪すぎる

遠野十夜の書いた物語と各章の内容がリンクするような展開になってるからおとぎ話っぽい幻想的な感じと登場人物達の生きてる世界の現実が混ざり合って不思議な感覚になる。きれいだけど退廃的な感じ。
ENDも含め読み手の解釈によって感じ方が変わるような抽象的な表現が多々あるし、ある程度ちゃんと文章を読める文系脳みその人じゃないと終わったあとにもやっとしそう。
基本的にずっと哲学!クソデカ感情!哲学!哲学!クソデカ感情!体調不良!哲学!概念!みたいな話なんだよな。

全体としての流れがあるのはもちろん各章の中でもそれなりに起承転結があるから各章ごとに抜粋してもひとつの話として見れるのも個人的にはお気に入りだし、各章での出来事が後々別のところでも効いてくるのがほんとにラブ…。
プレイ中の感覚は今までやったゲームの中だと世界観はレンドフルールとか花宵ロマネスク、ミステリーっぽいところはAMNESIAとかが近いかも。え、まって、めっちゃ花宵ロマネスクじゃない?言葉探すし…ロゴスみたいな…。みんな具合悪いし。

推奨攻略順(日生➭桐島➭十夜➭蒼)があるんだけどその順番がそのまま作中の時系列になってる。この作品は共通が終わってから個別に入るタイプじゃなくてフラグの立て方によって共通の途中から個別に分岐していくタイプ(日生光は四章の途中、七葵くんは五章途中から個別分岐~って感じ)だからルートによって攻略にかかる時間全然違うと思う。

攻略制限はないし好きなやつからやってもいいよ~って一応公式は言ってるんだけど、章が進むごとにプレイ中なんとなく覚えた違和感の正体が少しずつわかってくるような話になってるから推奨順が一番わかりやすくてシンプルに楽しめると思う。っていうか日生光とか2周目以降に回したら絶対興がそがれるだろ!?
だからもうつまり、何が言いたいかを一言で言うとマジでマジで頼むから絶対に推奨攻略順でプレイしてくれ!!

あんなゴリゴリのバキバキにグロテスクな話をオタクに示してくるんだから推奨とかぬるいこと言ってないで攻略制限つけといてくれと思う。変なところでやさしさを見せるな(言いがかり)


■システム
もうほんとに、TAKUYOくんのシステムは天才すぎる。誰も勝てない。
既読文の色を変えてくれるのもわかりやすいしなにより「次の選択肢までスキップ」とかいう最強の装備。
この操作でスキップ、この操作でセーブっていうのが自分でカスタマイズできるからシステム面の自由度が高すぎてむしろ1周まわって逆に使いづらいみたいなところある(??)
チャプターごとにやり直しができるのも助かるし、選択肢ごとにシステムセーブ(オートセーブ)してくれるから自らクイックセーブをする必要すらなくてめっちゃ世話焼いてくる乙女ゲームの兄キャラくらいオタクのこと甘やかしてくる。

紗夜ちゃんがなにか考え事してる時とかは他の人の声が遠めに聞こえる感じになったり、泣いてる時は画面もにじんでる感じになって二重に見えたり、そういう細かいところの演出もすごい。
立ち絵も真ん中にドン!じゃなくてある程度距離感とか位置関係が表現される表示になってるから1対1の時とか結構広めに画面に空間あいてたりして時々じわる。
ごく稀にウィンドウに出てくる台詞(文章)と実際しゃべってる台詞(音声)が違うこととかもあるからぼんたみたいな興味があるシーン以外の台詞は全部聞かないオタクは注意して!

しいて言うならシーン再生があるのは助かるんだけど、番号振ってあるだけだから見たいシーンがどれなのかがぱっと見わかりづらいのが難点かも。
まあこれもひとつ前にやった戦ワルさんのクロニクルが快適すぎた結果思ったことだから普通にやる分には多分なんとも思わない。
あ、あと若干音割れするところがあった。ぼんたの使用機器のなにかがだめなだけだったらごめん。おもいっきりバリバリするわけじゃないからそんな気にならないとは思う。


次は各登場人物ごとの感想とおすすめポイントを攻略順にざっくり書いとく。
攻略順は公式の推奨通り。

(日生➭桐島(千代)➭十夜➭蒼)

最速再放送しまくるけどほんとにほんとにこの順でやってほしい。500円あげるからさ…(?)
よほど強いこだわりがあるなら止めないけどひとつの物語として楽しむなら推奨順がいいと思う。あと1人のルートだけやってすっきりできるような話じゃないからコンプする気がある人じゃないと多分一生もやっとする。


( 遠野紗夜 )
ヒロインの紗夜ちゃんがどんな子かは本編中の七葵くんの言葉で一発でわかるのでこれを見て。

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その通り!!
今まで乙女ゲームでいろんなえらい目にあったヒロインちゃんを見てきたけど世界観と周りの環境、本人の人間性すべてをひっくるめて考えた場合おそらくぼんたが今までやった中でも一二を争う具合の悪い女。
添付画像の通りめちゃめちゃ自我ある子だし章によっては声がついてたり(ON/OFF可)立ち絵も出るから自己投影はほんとにしづらそう。
かなりクセ強めだから人によってはうーんってなるかもだけど、話を読み進めていくと今の紗夜ちゃんになるまでの過程が出てくるので好き嫌いは置いといていろいろ納得はできると思う。個人的にはもうはちゃめちゃに幸せになってね…ってなる人間。


( 日生光 )
鈴木達央の声を持つ乙女ゲームの男の打率が高すぎることで有名なオタクのぼんただけど日生光はそういう問題じゃない。本当に…本当に具合の悪い男なんだよこいつは…。
主観だと鈴木の声帯である必要がなさそうな見た目の男なんだけど、話が進むにつれ(CV:鈴木達央)に意味を見出す。
この鈴木ぼんたが知ってる鈴木の中で一番迫真の演技というか、やるじゃん鈴木…みたいな鈴木なのでぜひ細かい声のニュアンスも聴いてほしい。

それぞれにいろんな方向性の事情とか秘密があって登場人物の7,8割がデスメタルな人間と言っても過言ではない死神と少女だけど個人的にはこいつが一番やべーーーよ!
1周目で個別を済ませて次の周回で共通四章を見るとマーーーーージでオタクに巨大感情を植え付けてくるので無理。みんなも日生光を体感して。

適切なタイミングでほしい言葉をくれるような男なので作中でも言われてるけど紗夜ちゃんにとってめちゃめちゃ都合のいい男って感じ。日生光の力量によって他ルートと比べるとラブロマンスっぽくなってるのが個別ルートの印象。
作中でも結構トリッキーな位置にいるからスチル付きのENDが2種類あるんだけど個人的に日生 終1は審議!って感じなのでもしやった人がいたら一緒に検証しようヤ…。


( 桐島七葵 )
このグロテスクな話の中で紗夜ちゃんのそばにいてくれると安心できる貴重な人材。疑心暗鬼になっても七葵くんを信じろ…!
七葵くんの立ち絵が画面に表示されてる時は情緒が安定する。ぼんたの。
普通の人間の目には見えないものが見える体質なので基本的に落ち着いて達観して物事を見てる感じ。でもとにかくめちゃめちゃめちゃめちゃいいやつなので厄介事に首つっこむ紗夜ちゃん達をほっておけなくて結局自分も巻きこまれる、そんなぼんたのフェイバリットボーイだよ桐島七葵くん…。

個別は七葵くん&千代さんルートって感じで2人の関係を見守る紗夜ちゃんみたいな展開になってるから乙女ゲーム的なときめきを期待してると肩すかしくらうと思う。
情熱的な感じではないんだけど一緒にいることが少しずつ自然になっていくような2人だからすごく穏やかでだいすきだよ~~~~!
シンプルに七葵くんと一緒にいる時の紗夜ちゃんが一番年相応なかわいさとかまるさが見えて安心できるし。七葵くんは紗夜ちゃんを普通にしてくれるし、絶対に幸せにしてくれるもんな。

あと個人の意見だけど七葵くんは個別ルートよりもその先に進んだ場合の共通(六章とか)以降のほうがやばいというか、どんどんはあ、好き…。ってなってくるみたいなところない??ある(他問自答)
なんかほんと、物語が終わりに近づくにつれ七葵くんの存在が心強く思える。


( 千代 )
紗夜ちゃんのそばにいてくれると安心できる男②。
幽霊的概念だから一部の登場人物にしか認識してもらえない、七葵くんにとってのオリオンちゃん(AMNESIA)的存在。七葵くんとは小さい頃から一緒にいたのでマブダチ。
七葵くんとお嬢さん(紗夜ちゃん)爆推しマン。もうほんとに、めっちゃ癒される。唯一の癒し。ラブ。
前述したように七葵くんルートがfeat. 千代さんみたいになってるから七葵くんENDに向かうのと逆の選択肢を選んでくと千代さんENDが見れる。儚くて最高なのでおすすめ。
そして死神と少女はのじけんさんの声でガイドしてもらいながらテリヤキを作ることができるお料理ゲーム。


( 遠野十夜 )
紗夜ちゃん絶対守るマンの兄。声が良すぎる。こんな声で本読んでくれたら毎晩安眠なんだわ。
序盤から「これがMAXであれ…」って祈る程度には紗夜ちゃんとベッタベタベッタベタしてるから兄属性が好みじゃないオタクはちょっと気が滅入るかもしれない。もはや奇行。
この男は乙女向け作品に登場する数多のやば兄の中でももう兄とかそういう問題じゃない巨大感情を紗夜ちゃんに向けていてもうかなりやばいやつ。だから1周まわって大丈夫、1周まわって健やか(ガバガバ)
個人的な趣味嗜好としてはそんなに刺さらないけど兄ルートはいろんなことが明らかになって話的にむぇっっっちゃおもしろいと思う。あと七葵くんが最高。


( 蒼 )
この作品はどの攻略対象も紗夜ちゃんと共通点というか、なにかしら似たところがあるイメージなんだけどその中でも特にその気が強いので推しカプ運命音頭の会場はこちらで~~す!って感じ。それくらい2人のつながりが強い。
一言でいうとマジレス哲学バブちゃん。
前述した通り記憶喪失の状態で出てくるから紗夜ちゃんと交流を深めていくうちに少しずつ情緒が育っていく感じ。わりとストレートにものを言ってくるから周りの人に気遣われて生きてきたであろう紗夜ちゃんが惹かれていくのもわかる~~!今まで周りにいなかったタイプだもんね。
あと紗夜ちゃんが言ったことをちゃんと覚えてて次同じような機会が訪れたらそれを思い出して実行してくれる、みたいなところもあるので…良…。
ドリアとたこ焼きでやけどするところバクモエ~~~ポイント!!
終盤かなりデスメタルな展開になってきたりしつつも乙女ゲーム的なおいしいポイントも持ち合わせる絶妙なバランスのつよつよ男なのでぜひお楽しみに~!


一応攻略対象的な人だけざーっと書いたけど各章のゲストキャラも個性爆発してるし、他にも紗夜ちゃん過激派の激マブガール(親友)の夏帆ちゃんとか当たりの強い苦労人の夏目くんとか不思議な古書店のおじさんとか気になる登場人物がたくさんいるからぜひそのあたりも注目してほしい。


■音楽
世界観にむぇっっっちゃ合ってて最高。
OPとEDがlove solfegeさんなんだけどレンドもそうだったからやっぱ世界観の圧はほぼレンドなんだよな(???)


■スチル、イラスト
スチルは人によって枚数にばらつきがある。七葵くん少なくてよお~~!?(私情)
七葵くんのスチルに関しては半分くらい千代さんが一緒にいるのも笑う。いやいいよ、かわいいしマブダチだもんね。
スチルによって若干顔が違うかなって思うところもあったけど個人的にはそこまで気になるほどではない。色のせいもあるかもだけど日生光がやっぱ一番華やかっていうか、スチル映えしてる感じ。

あと各END後は資料集的なやつが解放されるんだけど、服装とか表情とか自分で調節して立ち絵見れるから地味にたのしい。
ぼんたは個人的にチベットスナギツネみたいな日生光の立ち絵いつもじわじわきてるんだけどみんなどう??


前述したように個別までの道のりが人によって違いすぎるからプレイ時間あんまり参考にならないかなと思ってちゃんと見てなかった。
ぼんたは数年前に1回プレイしてたから忘れてるところを「あ、そうそうこんなだった~!」って補完しながらやっていく感じだったからするするできたけど、結構文章の密度が濃いから初めてやる人は結構時間かかると思う。
個別への入り方がそれなりに特殊だから途中まで二股攻略とかするよりもルートごとに最初からやり直したほうが楽な気がする。次の選択肢までスキップとかいう偏差値5万のシステムもあるし。

「美しい言葉を探す」っていうところから始まる話だから本編で出てきた言葉が辞書登録みたいなのされていくシステムがあるんだけど、チャプターごとに始める時にその集めた言葉をセットしてプレイできるシステムがあってそれをしないと見れないイベントがあるからそういうところもおもしろいと思う。普通に全選択肢回収しただけじゃ見れない。

解放条件が全END見たあとなのか蒼の章だけ見ればいいのかはわからないんだけどとりあえず全END見たあとに追加される章があって、それを読むと「なんて?!?!?」ってなるからほんとにみんなにはすべて最後までやってほしい。特に七葵くんが好き(になりそう)な人。ぼんたはこれを読んだ高校生の頃から七葵くんにクソデカ感情抱き続けてるよ。
ここを忘れてれば絶対今回もあと164618倍は驚いて終わったあとにッハァ~~!ってなれたと思うんだけど強烈すぎて記憶にめちゃめちゃ残ってたから数年前のやばさを上塗りする感じになってしまった。どうせなら忘れて新鮮な気持ちで見たかったよな(?)

とまあ、こんな感じ。
高校生の頃フォロワーの家に遊びにいった時に借りてプレイしてすごく楽しんで、お金に余裕がある時に自分でも買おう(1回やったやつの購入を後回しにしてしまうタイプのオタク)って思ってたら気付いた時には若干プレミアついた感じになって手に入りづらくなってたから今回移植してもらってまたプレイできて本当にうれしかった。TAKUYOさんありがとう!!愛した!
自分が年を重ねたことにより前からやばいと思ってた日生光のやばさが増してしまった。やばい。

重ね重ね言うけど普段から本を読んでたり、文章を読むのが好きな人じゃないとわかりづらいところもあると思うんだけど個人的には本当におすすめで好きな作品。
真相に近付くにつれ不気味というか、ぞわぞわしてくるような精神的にグロテスク話なので心が元気な文系脳みその人はぜひプレイしてみてほしい~~!

長々書いてると口すべらすかもしれないから世界一いらない情報を公開して終わっておく。
ぼんたの死神と少女をプレイして感想を教えてほしい人間ランキング第1位は斉藤壮馬以上。
ここまで読んでくれた人いたらありがとうございました~!
できるだけネタバレを見ないでやってほしいから感想というか感情みたいな感じでふわっとしか書けなかったけどもし興味がわいたらやってね、そしてぼんたの話相手になって…。

今やるゲームなさすぎてしらつゆの怪を起動しちゃってるんだけどやっぱり志摩孝臣さんは最高なんだよなーーー!!
近々オタクにゲーム借りる予定あるし自分でも買うか迷ってるやつあるからまたなんかやって気が向いたらそのうち感想書く。
次はアニサマの感想かな~。ではまた!

ぼんた (@b_booon51

 

▼黒薔薇姫も読んだよ😊