ゲームの感想文に時間吸われすぎて最近なかなか書けてなかったけど、漫画もまあまあ読んではいるので久しぶりの読書感想文👦✏️
そんな長くならないはずだしやばい感じのネタバレもしないから暇つぶしにでも軽く読んで～！
向井くんはすごい！上・下 / ももせしゅうへい
一体向井くんのなにがすごいっていうんだ……！？って気になったので読んでみた。
めちゃ雑に主観であらすじを言うと、クラスメイトの向井くんのゲイバレをきっかけにみんなでLGBTについて考えてみよう！ ～SNSってこわいなあ～ みたいな話。
ちなみにBLではないのでそれらしい描写が苦手な人も特に問題なく読めると思う🙆
表紙にいる人全員主要人物っぽくなってて話の中で結構ころころ視点変わるんだけど、進行上特に目立つのは2人。
・向井くん（左表紙の背が高い茶髪）
ツイッターフォロワー3万で界隈では有名なゲイ。SNSに顔出しで写真あげてるから高校入学早々周囲にゲイバレするけどハイスペック陽キャの人気者なので本人そこまで気にしてなさげ。
・森谷くん（右表紙のちっちゃい黒髪）
ちょっとひねくれ気味な向井くんのクラスメイト。ツイッターでクラスメイトのアカウントをぶちこんだ非公開リストをつくってみんなを観察してる。そんなこともあって作中は向井くんを中心に展開するあれこれを一歩引いたところから見てる森谷くん、みたいな視点が多い気がする。
まず簡単な感想から言うと、めちゃめちゃ今っぽい話だーーーー！！って感じ。
最近はメディアとかで取り上げられる機会が増えたこともあってか個人的にLGBTとされる人達の存在がその他の人達から過剰に弱者扱いされる＆やや美化され気味なイメージがある（実際作中向井くんと話した子も「ゲイの少年ってもっとナイーブなんじゃないの！？」とか言ってた）けど、この話に出てくるゲイはSNSでつながった仲間とオフで遊んでたり、日常の中で下世話なこと考えてたり、別にゲイだからといって他の人とそんな違うとこがあるわけでもなく普通に生きてるんだよな～みたいな部分がカジュアルに描写されてたのがよかった。セクシャリティはその人を構成するものの一部なだけだな～って改めて思う。
あともうひとつよかったのが登場人物の心理描写。
向井くんの存在をきっかけにみんなでLGBTのいろんなことを考える中で視点がころころ変わりながら展開していくけど、そのモノローグで出てくるそれぞれが持つ劣等感、不信感、自己陶酔その他もろもろのいろんな感情がすーーーごい生々しくてめちゃ人間！！て感じ。
そのあたりの描写は方向性的にちょっと聲の形とか近いかなと思うけど個人的にはこっちの話のほうがみんなの気持ちが多少身近に感じられる部分あったし、生々しさがポップにぶち当たってきた感じでなんか不思議な飲み込みやすさがあった。なんだろ、絵柄の影響とかもあるのかな🤔
で、ここまでいろいろ書いたけどこの漫画がおもしろかったかというと正直よくわかんない。
LGBTと高校生って要素に投入されるSNSというアクセントの描写に毒とリアリティーがありすぎたし、それが話の中でえげつなく凶悪に作用した結果の終盤………ゑ？？？？になる。コ………コワーーー！！本当にあったこわい話？？後味もそんなによくないかも。でもなんか不思議な余韻がある。そんな話。
そういう理由でおもしろかったかと言われると判定がむずかしいけど個人的には改めていろいろと考えさせられたし、興味深いところがたくさんあった。
今後10年とか経つとLGBTの捉えられ方とかSNSの感触もまた変わってそうだし、これは今だからこそ緊張感と親しみを持って読める内容だと思う。好き嫌いとかおもしろいとか以前にすげーーー話だなという気持ち。
この上下2冊で完結してるからすぐ読めるし、読む人によって結構感想も変わりそうな作品なのでみんなも興味あったら向井くんは本当にすごいやつなのか、ぜひ本編でご確認くださ～い！
読んでくれた人いたらありがとうございました☺
他にもおすすめ？というか感想書いときたい漫画いくつかあるし、商業BLの話もしたいのでまた近々なんか書くつもり。興味あったらよろしく！ではまた👋
ぼんた（@b_booon51)
