生きる少年漫画くん

検索バー上のぼんた(id:mamoryuuuuuu)ってとこにブログ概要とかあるので暇な時確認しといて~!

読書記録5

 


月3冊とか言ったけど普通に倍くらい読んでる。

▼前

以下全部なんとなく読んで~!

 


緑衣の美少年 / 西尾維新(読書時間 1時間)

美少年シリーズ8作目。
胎教委員会(前作名前が出てきた怪しい組織)に接近するために委員会主催の映画祭への参加を決めて、題目である「裸の王様」の映画をつくろうとする探偵団の話。

映画づくりの裏で眉美くんの視力問題の深刻さが浮き彫りになってきて1人だけ探偵団としての活動を休止したりするので、今回はみんなでわーわーするような場面があんまりなくてちょっとさみしかったし(その分長縄さんと仲良くしてるところを見れたのはハッピー😊)、全体的にややナーバスな雰囲気に感じた。
ただ、美少年5人それぞれの「裸の王様」の解釈というかアレンジ?は興味深くておもしろかった。個人的には先輩くんのやつ見てみたい。
あと先輩くんといえば眉美くんの「あのロリ──論理の人は」のごまかし方豪快すぎて笑っちゃった。

巻末の短編は「手違いで美術館に展示されそうになってる眉美くんがモデルのヌードデッサン(作:創作くん)を盗みに行く探偵団」の話が約20ページ。ヌードの件はこれまでも度々触れられてたけど、とんでもねえことになってて無理すぎる😂
それはそれとして本編は眉美くん別行動が多かったから6人でガヤガヤしてるとこ見れて助かった。ちょうど切らしてたのよ~🥺
不良くんの名誉ならガタガタにしてもいいと思ってそうな眉美くんとか「不法くん」にはうけたけど、最後のページの創作くんが熱盛でとてもよかった。


美少年M(読書時間 1時間)

美少年シリーズ9作目。
胎教委員会の影響を受けて様子がおかしくなってしまった私立アーチェリー女学院に単身で潜入して、そこで聞かされた「M計画」を阻止するために奮闘する眉美くんの話。
ちなみにさいたま市図書館のデータベースで「美少年探偵団」って資料検索かけるとシリーズ12冊のうちなぜかこの本だけ出てこないので、億が一これを読んでる人の中に美少年シリーズを予約して借りようとしてるさいたま市在住ブラザーがいたら注意してほしい。

上記通り女学院への単身潜入なので今回他のメンバーは本編にはほぼ出てこないんだけど、その分女の子であること、視力の件とか眉美くんだからこその要素が活きてる感じがいいなと思った。眉美くんの脳内で開催された仮想探偵団会議、不良くん(仮想)だけ解像度がやたら高くてじわじわきた。ダチを感じる。
ただ、想定してたよりも展開がスピーディーだったから話としてはやや物足りないというか、あんまりのめりこめなかった感ある。アーチェリーの生徒会メンバーもキャラ濃くて気になったからもうちょい見たかった。水松木ちゃん好き。あのあと大丈夫だったかな。

巻末には「事件がない時は問題を出し合って(出題当番:不良くん)みんなで謎解きをしてる探偵団の日常」と「麗さんに提示された謎を解く嘘くん」の短編が30ページちょいずつあった。ページ数多かったっていうのもあるだろうけど、個人的に今回はこっちのほうが読みごたえあって楽しめた気がする。
前者は「眉美が殺されたんだよ」で始めて早々にクズを亡き者にする不良くんに笑ったけど、その問題を解いていく過程で眉美くんがみんなにまあまあボロカス言われててさらにうけた。あと度々自分のパンツを見せることで生足くんを懐柔しようとするけど断られてる眉美くんもオモロで好き。
後者は眉美くん以外(麗さん)の視点で話が進むのが新鮮だった。麗さん、犯罪者のわりに感性は結構常識的なのなに?そんで嘘くんはまじで眉美くんのことを気に入りすぎじゃないですか!?!?


逝ってしまった君へ / あさのますみ(読書時間 1時間)

こちらは声優の浅野真澄さんが自ら命を絶って亡くなった特別な友人について綴った本。
出版までにいろいろあったらしくてその件に関するnote(https://note.com/masumi_asano/m/me3beecdd33b8)がRTでまわってきたのを前たまたま読んでたんだけど、去年行った鈴村おじさんのライブの演出に浅野さんが携わってて、MCで「浅野さんはエッセイもおもしろいからぜひ読んでみて~」みたいな話を聞いた時にこの本のことをふと思い出して読みたくなったので借りてみた。

先に言っておくとセンシティブな題材なので、似たような経験をしたことがあったりなんらかの事情があって自死、鬱とかの話を見聞きするのがつらい人、なにかネガティブな影響を受けてしまいそうな人には向かない本だと思う。
自分もそうかもな~と思ったらこの先のぼんたくんの感想も無理して読まずに次の写真が出てくるところまで飛ばしてほしい。

 

 

自分にとって身近な存在だった人の死に直面した時に遺された側が考えることって「どうして」「もっとああしておけばよかった」とかでわりとみんな似てる気がするし実際この本を読んでもそう感じたんだけど、親しかった共通の友人達と告別式に参列したり、遺品整理の手伝いをした中で浅野さんが見たもの、感じたことがありのまま書かれてたので、文章の端々からやり場のないたくさんの感情が鮮烈に伝わってきてすごくつらくさみしくなった。108ページの文章がしみる。

「君」の立場に近い人からするとそんなにいい本ではないかもしれないけど、なんやかんやでこれからも生きていかなきゃいけない側にいる人間からすると少しだけ気持ちが楽になったり、誰かのことを思い出したり、なにかしらの感情が生まれるんじゃないかなと思った。ぼんたくんは恩師が亡くなったあとにmixiから届いた「今日恩師の誕生日だよ~」ってメール(今はどうだか知らないけど当時はマイミクの誕生日を教えてくれてた)を見て、逆にもう恩師はこの世界のどこにもいなくて二度と会えないんだなって実感したことをなんとなく思い出してなつかしい気持ちになった。

ただ改めて注意しておくけど、個人的にはそこまでいやな気持ちになったりすることはなかったものの(一生涙出てて読後目が終わってたけど)、これはぼんたが心身ともに比較的健康で、身近な友人の死を経験したことがない人間だからそう思うだけで人によってはしんどくなってしまうかもしれないので興味がある場合は本当に気を付けて読んでほしい。

 


4 Girls / 柴村仁(読書時間 1時間)

昔プシュケの涙と同じタイミングで存在を知って気になってたから、元々由良シリーズ読み終わったら読もうと思ってた本。
女子高生が中心になった短編が4つ入ってるのでそれぞれの感想を書いとく。

・scratches(約80ページ)
同学年の美少女に恋をしてるものの、告白する前にフラれてしまった男の子がなぜかその女の子のサボりに付き合わされることになる話。
特に仲がいいわけでもない、たったひとつの共通点だけでつながった2人がその時だけ気持ちを分かち合うっていう刹那的な非日常感が心地いいし、フラれ男 黒部くんの程よい俗っぽさも等身大の男子高校生~!って感じでよかった。黒部くん男らしかったよ!えらい😭👏
あと黒部くんは由良の後輩だからこの話は由良も友情出演するんだけど、時間軸がプシュケより前なのでなんの憂いもなく日々を過ごす由良を見れてなんだかうれしい気持ちになった。ずっとこのままの時間が続いてほしい(鬱)

・Run! Girl, Run!(約30ページ)
叔母のところに遊びにいったら、ホームステイすることになったらしい外国人の男の子に街を案内するように頼まれて戸惑う女の子の話。
クラス替えが憂鬱で春が嫌いとかいう、学生ならではな繊細さにくぅ~~っ🤦‍♂️!てなっちゃったし、英語がよくわからないから上手く話せないって感覚とクラス替えしたあとの空気感に上手く馴染めない感覚が重なってるのが興味深くて読んでてそわそわした。

・タカチアカネの巧みなる小細工(約50ページ)
趣味:バイトの男子高校生が面識のない女子生徒 タカチアカネに声をかけられて、なんやかんやで彼女が持ってきたハンドメイドのマスコットを売る手伝いをすることになる話。
この話の男の子は結構頭がまわるうえに社交性もあって前向きな性格だったからなんか読んでて楽しかった。モノローグでツンデレぶったりしてんのもかわいくて笑う🤭
4つの話の中で唯一しっかりラブの気配がしてほほえましかったし、学年一の女好きを自称している秋田くんもオモロでよかった。

・サブレ(約80ページ)
おじいさんが一人暮らししてるはずの部屋のベランダで煙草を吸ってた謎の成人男性(おじいさんの親戚らしい?)と、その隣人の女子高生がベランダ越しに交流していく話。
最初は謎が多かった2人のバックボーンが読み進めるうちに少しずつ見えてくるのがめちゃめちゃおもしろかった。
ぼんやりとした鬱屈を抱えながら日々を過ごす中で、他人だからこその距離感で言葉を交わすベランダタイムが大事な時間になっていく様子にじんわりにじむ良さがあったし、前向きだけど清涼感とほろ苦さが同時にくるような読後感も独特でとても好きな話。これショートフィルムとかで見たい。

4つとも男女2人組がメインの話だったけど、恋愛とはまた少しニュアンスが違った趣のある関係が丁寧に描かれててどれも読んでてすごく楽しめた。大変おすすめ☺💮
全部めーーーーっちゃよかったけど個人的に最後の話は特に刺さったな。余韻………🥺


愛されなくても別に / 武田綾乃(読書時間 1時間半)

嘘つきなふたりを読みたかったんだけど、順番待ちエグかったから他のにしよ~っていろいろ見てて、タイトルと表紙のトガった雰囲気に惹かれたので借りてみた。
大学とバイト先が一緒で、お互い違った形で“家族”に縛られてる宮田と江永が独特な関係を築いていく話。

子供に家事を押しつけてバイト代もむしりとる浪費家の親、子供に身体を売らせて生活する親、心配性で過剰に干渉してくる親。登場人物それぞれに思わず顔をしかめちゃうような歪な家庭環境があって、他人だったらどうとでもなることが血のつながりとかいろんなものがつきまとってそう簡単には逃れられない、家族って枠組みの中で当たり前に幸せを得ながら生きることのむずかしさを改めて考えさせられた。
ドブカス家庭環境だけじゃなく居場所のない人達を食い物にするやつらの存在も見えたり、そこら中に転がってそうな身近な闇に焦点が当たってるからこその毒々しさがあってなかなかパンチ効いてる感じ。個人的に木村のことが心配。大丈夫かな。いやあのままならどう考えても大丈夫じゃないよな。

話の根幹がだいぶディープかつダーティーなのでしれっととんでもねえ話が飛び出てきたりして頭がくらくらすることも多かったけど、“不幸”な中でも今日を生きていく宮田と江永のどうでもいいやりとりが心地よくて、なんならそういう時はちょっとキラキラしてるようにすら見えて、不思議と読みやすく感じた。ラストの数十ページ個人的には爆アツだったし、「ずっとアタシの中に地獄はあって、だけどそれとは別に楽しい時とかもちゃんとある」って江永の言葉を体現するような話だなと思う。
ホットドリンクをつくって飲んだり、ニキビに世界を見せてあげたりする(ここだいすき😂)ような2人のささやかな楽しさが少しでも長く続くようにめちゃくちゃ祈る。そうやって2人でクソみたいな世界を生き抜いて、気付いたらばあさんになっててくれ。


カメリ/ 北野勇作(読書時間 2時間半)

河出文庫フェアでの斉藤壮馬の推薦図書なんだけど、表紙がかわいくて気になったので借りてみた。参考記事はこれ。
https://web.kawade.co.jp/bunko/17888/
ヒトがいなくなった世界のカフェで石頭のマスター、ヌートリアンのアンと一緒に働く模造亀(レプリカメ)カメリの話。

ヒトにつくられたらしいヒトではない者たちがヒトのまねをしながら生活していく様子には不思議なふわつきとかほほえましさがありつつも、ディストピアチックな世界観、度々ちらつくヒトではないからこその無機質な残酷さを伴う倫理観にうっすらとした不気味さも感じられてなんか読み味がすごい独特だった。裏表紙のあらすじに「すこし不思議な物語」って書いてあったけど、ぼんたくんの感覚だと全然すこしどころではない。

基本的に作中の台詞に「」がなくて(ヒトの言葉にはついてたから意図的っぽい)読み慣れてない文体だったのと、世界観をすぐつかみきれなかったこともあって序盤は結構読むの苦労したけど、登場人物(ヒトじゃないけど)の会話のテンポ感とかかもし出す空気に絶妙な心地よさがあって全体的には興味深く読めた。図書館の描写わくわくしたな。あと海の家の話とカメは夜更け過ぎに雪へと変わる説すき😂

ところでソラリスの読後にSFものとぼんたってあんまフィーリング合わないかも……!と思ってたんだけど、今回その感覚がほぼ確信に変わった気がする。
苦手とか嫌いというよりなんかこう、読後の疲労感が尋常じゃない感じ。ぼんたくんのSF筋、超ょゎょゎ……!という気付きを得た。

 


美少年蜥蜴 光編 / 西尾維新(読書時間 1時間弱)

美少年シリーズ10作目。
謎の順番待ちが発生してて前回は今年初のNO美少年だったのでちょっとだけ久しぶりな感じ。
アーチェリー女学院での潜入から戻ったらなんと美少年達が行方不明に!?その後なんやかんやあって5人がパノラマ島にいるっぽいことを知った眉美くんがいなくなった仲間達を見つけるために奔走する話。

個人的には馴れ合ってんだかそうでもないんだかよくわからん独特のテンションでみんながわちゃついてるところを見るのが好きなのでまた眉美くんが単独行動することになってたのはちょっとさみしかったけど、それぞれの美しいところ(個性)とチームプレイっていう美少年探偵団の強みが無効化された中で唯一団則を守り続ける眉美くんがその状況に立ち向かっていく様子が興味深くて楽しく読めた。最後普通にじーんとしちゃったし🥺
あと沃野くんと眉美くんの会話もよかったな。才能と集団の相関性について考えさせられておもしろかった。


美少年蜥蜴 影編(読書時間 1時間弱)

美少年シリーズ11作目。
いろいろありながらも眉美くんの尽力の甲斐あってなんとか全員集合した美少年探偵団 vs 胎教委員会🤼‼

久しぶりの全員集合でそうそうこれこれ~!って空気を味わえた(じゃんけん大会最低すぎて笑う)のが超よかった。いつもと違う場所で、大きく変わったこともある中で揺るがないみんなの関係性にほっとする。やっぱり眉美くんのクズは辛辣に跳ね返してくれる人がいてこそ光かがやくからね。うんうん。
ベストヒットシーンは教材としては用済みの先輩くんのとこ。先輩くんと眉美くんのカジュアルにバイオレンス(言葉は刃的な方面)な師弟関係好き🤗

そんで話変わるけど、創作くん急にめちゃくちゃしゃべり出したの大びびりしちゃった。これまでの発言文字数で換算すると多分40冊分くらいしゃべってたでしょ(?)
今回はそのあたりの事情もあって創作くんにッッッカ~~🤦‍♂️ってなることが多かったな。表紙も眉美くんの頭に乗ってるの多分創作くんの手だと思うけど最高じゃない?不良くんの流れ弾まゆも助かりました。

緑衣の美少年あたりから全体的にやや駆け足気味に感じてたのでここまでの数冊もうちょっとそこじっくり見たかったな~と思うところはそれなりにあったけど、美少年探偵団でかけがえのない時間を過ごした眉美くんだからこそできる美しい証明、らしさのある着地をしてたと思うし、個人的には好きな終わり方だった。表紙も1作目に近い構図でみんなが笑ってるのすごくいい。エモ……🥺
ところでいろいろあったらしい不良くんの「いろいろ」と戦乙女探偵団が気になりすぎてるけど、どうにかなりませんか??

以下、影編のネタバレを含むので未読で気になる人は見ないで~!

 


創作くんから鈴の音がした時、どこにいるかわかるようにしてくれてるじゃんやさし🥺と思ったけど、生足くんの登場でこれ絶対みんなつけてるやつじゃんっ……🤒!になって、もしかして表紙でもつけてる!?ってひらめいてあわてて即確認しにいったらみんなの首にしっかり鈴がついてて、結構真剣に感動した。無理。眉美くんの代わりにオタクが泣いておきました。
団長との屋上のシーンも(やや犯罪じみてたけど)すごいよかったな。あれアニメで見たい。

ていうかエピローグ急に時間飛んでて5度見したし、先輩くんがほんとに結婚すると思ってなかったからさらにびっくりした。ロリコンを貫いた結果、逆に普通の人間のステージにたどりついてるじゃん(?)
あと湿原くんもびっくりしたけど、会話のテンポ感心地よかったしこの2人わりと相性よさそうと思った。無重力じゃなくても浮く眉美くんじわじわくる。


西の魔女が死んだ / 梨木香歩(読書時間 1時間)

フォロワーの推薦図書☺📖
ぼんたでも名前聞いたことあるくらい有名な作品だし、たまにはこういうのもちゃんと読んどこ~!と思って借りてみた。
西の魔女であるおばあちゃんが亡くなったことを聞いた中学生のまいちゃんが、学校に行くのがいやになってしばらくの間田舎に住むおばあちゃんと一緒に暮らした2年前のことを思い出していく話。

西の魔女が死んだとこから始まったからタイトル回収早すぎてえ、もう!?って動揺したし、「死」となるとやっぱり多少はシリアスなイメージをしちゃうけど、おばあちゃんの自然に寄り添った素朴な生活に触れてまいちゃんが少しずつ生き生きしてくる様子に心洗われるような気持ちになれた。
ジャムをつくった時は甘いにおい、お気に入りの場所に行った時はそよそよした風とかおひさまと木のにおいなんかがしてきて、読んでる間文章からいろんなものを感じられて心地いい~(感受性4DX)

魔女なだけあって若干スピリチュアル?ファンタジック?な部分もありつつ、自分で決断することの大切さとかもやもやした気持ちとの向き合い方みたいな、シンプルだけどすごくむずかしいことについて教えてくれたり一緒に考えてくれるおばあちゃんが素敵だな~と思ったし、まいちゃんの繊細で瑞々しい感性もそういう時期を通過してきた人間として共感できるところ(シリアスにワクワクわかりすぎる、ぼんたも早退する時とかそんなんだった)があったりしてのめりこんで読めた。まいちゃんが度々触れる「場所」の概念もいい。

個人的に終盤ちょっと悲しくなっちゃうとこもあったものの、全体を通してじんわりとしたあたたかさを感じられるようなやさしい話だし、後味も清々しくて文体もストレートで読みやすい本だった。おばあちゃんとの約束よすぎて最後爆泣き。
いつ読んでも普遍的にじーんとできるタイプの話だろうけど、中学生くらいの時に読めてたらまた感じ方違っただろうな~と思うので、近くにそういう年代のキッズがいる人に特におすすめ。あと最後の短編にいた藤沢くんにうけた。

 


鳥類学者 無謀にも恐竜を語る / 川上和人(読書時間 4時間半)

記録2で読んだぬばたまおろちに恐竜と鳥類の関係性についての記述があって「前読んだ鳥類学者の人のエッセイでもこんな話出てたな🤔」って思い出してたんだけど、参考文献見たらまじでその人の本(これ)が載ってて縁を感じたのでこっちも読んでみよ♪になって借りてみた。
「恐竜の進化した姿が鳥類」っていう説明から入って、今いる鳥類の生態を基に大昔存在した恐竜達がどんな姿でどんな暮らしをしてたのかをダイナミックに考察していくような内容。

前読んだエッセイよりも専門的な内容だったから恐竜にも鳥類にもそこまで興味があるわけではないぼんたくん的にはややムズく感じるところもあったけど、語り口が軽快で注釈とか挿絵、写真も多いので専門的なテーマのわりにとっつきやすい本だったと思う。ヤブサメチロルチョコの挿絵かわいくて好きだった🤗
軽い気持ちで読んでも全体的に楽しく読めたから、恐竜とか鳥に興味がある人はさらに楽しめそう。巻末のあとがきと本当の恐竜学者の人が書いてる解説もユーモラスでおもしろかった。普通に笑って声出た。

個人的には鳥は歯がないから胃で食べたものをすりつぶすって知らなかったから勉強になったな。筋肉ムキムキの胃、気になる。
あと闘争化石の存在も知らなかったから文中出てきた時本を片手に調べてみたんだけどめちゃくちゃ笑った。想像の500000倍くらい、そんな状態で化石になることある?くらいガチで闘争してる。おもしろすぎ。みんなも興味あったら調べてみて。ぼんたの推しケンカップルもケンカ中死んで化石になって未来人に発掘されたらいいのにな♪(ハッピーサイコ思想)


モルグ街の美少年 / 西尾維新(読書時間 1時間半)

美少年シリーズ12作目。
本編は前作で完結してるのでアニメ化に合わせて出版された番外編的なやつ(眉美くんが団に馴染み始めた頃の時間軸らしいけど呼び方にややブレがあったので謎)。内容が3つにわかれてたからそれぞれ分けて感想書いとく。

・モルグ街の美少年
不穏な言葉を残して失踪した建築家を探すために万国密室博覧会ってイベントに展示されてる5つの密室の謎に挑む探偵団の話。
不良くんが眉美くんの手のひらなめてました~っ!(脈絡0の爆速告げ口)
普通に………ゑ🤔???になりすぎて困惑した。さすが、出会ってすぐ眉美くんが吐き出した肉を拾い食いした男は格が違うな。生足くんが真っ当なリアクションしてくれて助かった。
てか無学の密室、みんなは眉美くんがブラックホールみたいに暗い顔してる間に移動しちゃってたのにもしかして不良くんは待っててくれたのか?いいやつ~!

・美少年耽々編
美少年2人&眉美くんっていう3人ずつの短編(各6ページくらい?)が10個。
みんなの日常会話をながめるような内容でどれもおもしろかったんだけど、個人的には眉美くんが悪趣味な金持ちの娯楽みたいなこと言い出す「決闘の耽美」と、団長経由でつっこんでくる創作くんにじわる「誕生秘話の耽美」が特に好きだった☺
あと全体を通して生足くんに関する情報量が増えた気がしたのに、その結果余計生足くんのことがわからなくなってしまったのですが?どゆこと?気になるところがありすぎる。

・美少年探偵団団員名簿
誕生日とか血液型みたいな基本プロフィールだけじゃなくて、それぞれが美しいと思うもの(紅茶とか映画みたいな趣味嗜好)についても書かれててよかった。団長の美しい映画が小五郎感大爆発してて最高👦☀
そんで不良くん姉と妹いるのわかりすぎて気絶したし、みんな足長~~~~!!になったり、プロフィールだいすきオタクも大満足です🤗

って感じ。生足くんはこれまでも6人の中で一番地に足ついてるというか生きることへのバランス感覚がよさそうな印象あったんだけど、ぼんたくんとしては今回生足くんの解像度がより上がって興味深かったな。

これで今出てる美少年シリーズは全部読んだけど、こういうよくわからん集団がドタバタやってるとこを見るの好きなオタクだから全体を通して大変楽しませていただいた。
あとがきにアニメの2期があったらまたこんなん出るかもって書いてあったし美少年椅子を映像で見たすぎるので、アニメの続編が制作されることを祈りながらしばらく読破の余韻に浸っとく。南北!


ヴェールドマン仮説 / 西尾維新(読書時間 2時間ちょい)

美少年の巻末に載ってた広告のスタイリッシュなイラストと、『ぼく以外、全員「名探偵」』ってキャッチコピーに惹かれて借りてみた。西尾維新通算100冊目の本らしい。すげ~!おめでとうございます🙇‍♂️
推理作家、法医学者、検事、弁護士等々、自分以外の家族みんなが事件や推理に関わるようななにかをしてるエリート一家の次男 吹奏野真雲(家族9人分の家事をすべて担う無職)がなんやかんやで連続殺人犯 ヴェールドマンが絡んでるっぽい事件に首をつっこんでいく話。

カジュアルに首吊り現場に遭遇したり死体を発見したりで事件関連のことは普通に物騒だったけど、クセ強家族に囲まれて暮らす真雲くんのマイルドかつ順応性の高い人間性語り部としてちょうどよくて読みやすかった。
ていうかさ、真雲くんの姉弟妹が1人ずついる5人兄弟の中間子っていう、兄でもあり弟でもあるポジションさ~……よすぎませんか!??(他問)よすぎ~っ!(自答)
兄弟の概念だいすきオタクとしてただでさえ大興奮な家族構成だったけど、真雲くん(25)が兄姉のことを「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」、弟妹のことを名前に「くん」「ちゃん」付けで呼んでたのやばくて余計沸いた。最高🤒

というわけで個人的バクモエポイントもあったし、結構しっかりミステリーしてて最後もええ!?ってなったりして全体的には楽しく読めたものの、事件の幕引きがまあまあ唐突なのと意外と家族の出番が少なかったのはややムムムだった。今回読むきっかけにもなった表紙の家族大集合イラストとキャッチコピーから一般人真雲くんに探偵気質のクセ強家族があれこれ口出ししていくような展開を期待してたんだけど、実際は家族の絡みが思ってたよりも全然なくて物足りないというか……🤔
それぞれに2時間サスペンスの主人公になれるポテンシャルがある個性派おもしろ家族だったから吹奏野家もっと見たかったな。思想が極端な父とか不良刑事の兄、絶対いい。

まあ現実的に考えて正月ですら家族そろってご飯食べないって言うくらい多忙な家族の9人勢揃いは厳しいだろうから、今後続くなら真雲くん&家族2人ずつくらいの組み合わせで事件に巻き込まれてくれたらうれしいな~って気持ち。もっと兄弟同士でしゃべってくれ。夜靄くんなんて今回寝坊してサイン書いただけだぞ(わりと本当)

 

という感じでした。
美少年が謎の順番待ち発生してること多かったけど3月中に読みきれてよかった。ていうかヴェールドマン続き出ないのかな~めちゃめちゃ続きそうな終わり方してたけど。とりあえず西尾維新はあと1冊気になってるやつがあるから次回以降それも読みたいな。
ここまで付き合ってくれた人いたらありがとうございました~!ではまた😃👋

 

ぼんた(@b_booon51)